Aaki Hikaru

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【ドラマ】あまりに切ない物語『周生如故(ONE AND ONYL)』感想

 

 

ご訪問いただきありがとうございます。

今回は、華流ドラマ『周生如故 (ONE AND ONYL)』の感想です。

私が人生で一番泣いたドラマです。とにかく余韻が長く、深い悲しみが纏わりついた作品です。

作品

タイトル : 周生如故 (ONE AND ONYL)

原  作 : 一生一世,美人骨 ( 作家:墨宝非宝)

主  演 : アレン・レン(任嘉人)/ バイ・ルー(白鹿)                                  

原作は中国の作家 墨宝非宝の小説『一生一世,美人骨』

現代編『一生一世』と、古代編『周生如故』の2作がドラマ化されています。

今回は、前世である古代編『周生如故(ONE AND ONYL)』について書きます。

※人名にフリガナを打っておりますが、私の感覚ですのでご了承ください。

※ネタバレになる可能性があるので、何も知りたくない方は注意ください。

登場人物・キャスト

漼时宜 (ツイ・シューイー) / 白鹿(バイ・ルー)

名門漼家の一人娘。皇太子と生まれる前から婚約をしている。

幼い頃に父親と離れることになり、ショックで失語症になる。

周生辰(ジョウシェンチェン)に弟子入りすることになるが・・

 

周生辰(ジョウシェンチェン) / アレン・レン ( 任嘉伦 (レン ジャー ルン))

前皇帝の弟。幼い頃に王族の名を放棄し”宮廷(中州)に足を踏み入れない”と誓いを立てていた。その後、軍を率い民のために辺境の地を守っている南辰王。優れた人格に「美しい骨(容姿)」を持っており、民から慕われている。

戦場で多くの功績を残しており、彼の強い力は宮廷内で、恐れられ警戒されている。

漼时宜 (ツイ・シューイー)を弟子に迎えることになるが・・

あらすじ

兄(皇帝)の訃報を受け取った周生辰は、宮廷がある中州へ戻ることを決意する。その頃、中州宮廷内では強い力を持つ周生辰が戻り、次期皇帝の座を奪うのではないかと危惧していた。戻った周生辰は彼らの警戒心を解くため、次期皇帝の前で"一生嫁をもらわない、子も残さない”と誓いを立てる。

そこで太博 漼广は宮廷、漼家、南辰王の良好関係を築く名目で、自身の孫娘である漼时宜を弟子に取るように頼み、周生辰は受け入れる。

弟子になった时宜は周生辰に憧れ惹かれていく。周生辰は宮廷との距離を保ちながらも、自分を慕う幼い皇帝(甥)を守り支持するが、周囲の思惑が渦巻き、権力争いに巻き込まれていく。

感想

視聴前から”涙なしには見られない、しんどい、涙が止まらない”と噂を聞いていたのですが、結果その通りで号泣しました。視聴後は放心状態でした。

英雄になるまでの道を描く感動作品は多くありますが、英雄がゆっくりと悲劇的道へ引きずり込まれる作品は初めて見ました。恋愛ドラマではありますが、私は”英雄の一生”を描いた部分に強く惹かれました。

誰一人として救われない結果でしたが、ただの悲劇では終わらず、心に悲しくも美しさを残す素晴らしい作品でした。続編がある事が救いです。

英雄の孤独

周生辰は家族である弟子達が10人、11番目の弟子である时宜。いつも周りに人がいるけれど、涙を流す時は静かに1人孤独。幼少期から軍を率い、何かを守るに徹してきた彼は、誰にも心の弱みを見せることはありません。ただ平和を願い闘い続けてきた彼に降りかかったラスト。

” 結局何のためだったの・・・”(时宜)

彼が苦しみ葛藤したのは何の為だったのか。

愛するということ

”ただ彼のそばにいたいだけ” 时宜は周生辰に対して多くを望んでいませんでした。

陪伴是最长情的告白という句を思い出しました。以前、海外の友達から教わりました。「ずっと側にいる事が、深愛の告白である」という意味です。元は小説からきた言葉のようですが、今ではドラマや歌詞にも使われているようです。

たとえ結ばれない恋だとしても、ずっと側にいる。家族、友達、愛する人にずっと寄り添う。愛情に時間は関係ないとは言いますが、人と人が長く関係を保つことは簡単なことではないと私は思います。とても素敵な言葉ですよね。

ここが見どころ

周生辰と时宜は、最後まで想いを伝え合うことはありません。2人が見せる表情、深い想いを秘めた眼差しは、悲しさと苦しみと僅かな希望がこもっていて、私の心を捉えて離しませんでした。周生辰は葛藤と愛しさを、时宜からは憧れと決意が伝わります。

2人共に落ち着いた役柄で、動きや表情を抑えて目で魅せる。素晴らしい演技でした。

演出

全体的に映像・音楽が美しいです。映像は壮大ですが、落ち着いた色に収まっていて、物悲しげで美しい。

私はこの作品を2回視聴しました。ラストを迎えた時に、最初の出会いのシーンに戻りたくなる衝動に駆られたからです。そういう演出なんだろうと思います。同じ衝動に駆られた方はぜひコメントください 笑

各所に色んなシーンが繋がるような演出が詰まっており、特に「雪と城上」シーンは圧巻です。

音楽・楽曲 OST

♪  如故 /  张碧晨  

   聴いてると思い出して泣きそうになります。

♪  如一  /  任嘉伦  (劇中歌)

   周生辰役の任嘉伦が歌っています。

♪    / 金玟岐  (劇中歌)

♪  定心 / 郑云龙  (劇中歌)  

♪  不沦 / 阿Yue Yue  (劇中歌)

YouTubeでも聴けると思うので、興味のある方はぜひ。

まとめ

↓こんな人におすすめ

とにかく思いっきり泣きたい

品のある恋愛ドラマが見たい

切ない気持ちになりたい

 

ついに日本に上陸します。”中国全土が泣いた作品”だそうです。

衛星放送さんで『周生如故』が12月に 1話 先行放送、2023年 1月から本放送開始

続編の『一生一世』は 2023年春頃から放送されるそうです。

 

”辰比一生  不负天下 唯负十一”(周生辰)

とにかく泣けます。これ以上の作品には出会えないと思います。